マーダーミステリー(マダミス)の作り方とは？デザインや自作方法・ココフォリアの作成方法も紹介！

近年注目をますます浴びるようになったマーダーミステリー(マダミス)は、プレイした方から自分も作ってみたいという声も出てきました。

ただ、プレイした際にオンラインのゲーム仕様と似通うため、プログラミングスキルが必要なのかあるいは何が必要かわからない方も多いでしょう。

中でも、シナリオの謎・トリック・部屋の作り方がわからない人も多いですよね。

マーダーミステリーは方法と実際にプレイしておくと、決して無理ではないため作成は十分に可能です。

そこで、この記事ではマダミスのシナリオの作り方・主に制作編・犯人編・デザイン編・テストプレイ編、ココフォリアの作成方法・盤面の作り方・自作方法の解説をしていきます。

【シナリオ制作編】マーダーミステリー(マダミス)の作り方

ここでは、シナリオ制作におけるマーダーミステリー(マダミス)の作り方を紹介していきます。

ステップ1：物語の結末から考えて作成する

マーダーミステリーは、物語の始まりからではなく結末からの作成がおすすめです。

なぜ結末からが望ましいかというと、2人のみならず6名までのプレイヤー数となるのも関係します。

そこで、ストーリーの複雑展開も加わると、始めから作っていく過程で選択肢が増えすぎて脱線してしまうでしょう。

となると、作成しながら修正の手間が膨大になるため逆算発想で作っていくのが安定しやすいです。

ステップ2：物語の導入・あらすじを作成する

結末からのシナリオで逆算作成をしたら、物語の導入・あらすじの作成に入ります。

作成にはどのみち校正が入るため、まずひらめいたアイデアをメモやエクセルなどに残し、思いつき次第どんどん追加していきましょう。

この際に重要なことは、5W1Hの発想からプロットをまとめる形で作ることです。

ステップ3：物語のキャラクターを作成する

マーダーミステリーでは、個性が際立つことを重視しながら物語のキャラクターを作成していきます。

仮に登場人物6名がいて、キャラ同士が似通ってしまうとと面白味を削るため注意してください。

奇想天外な行動に出る・どこか闇を抱えていて深掘りしたくなるなど、のめり込む要素を入れるのがコツです。

またオリジナリティを含みながらも、含ませるものとして同時に統一感も忘れないようにしましょう。

ステップ4：舞台設定を作成する

舞台設定では、物語が展開する場所を作成していきます。

山荘・大型船・学校・旅館・屋敷などシナリオに合わせた設定で、キャラクターも舞台とマッチさせる必要があります。

できる限り奇想天外で非日常な舞台設定がおすすめです。

ステップ5：タイムテーブルを作成する

物語・導入・あらすじ・キャラ・舞台の作成・設定が済んだら、タイムテーブルの作成に入りましょう。

タイムテーブルの必要性ですが、シナリオ進行ともなった時系列がないといつ誰がどこで何をしていたかで全体を把握できません。

作成についてはエクセルが分類していきやすいので、以下のように書き出していきましょう。

	A	B	C
（例） 13時	ランチから帰宅	調達品の買い出しへ	1本の電話が入る
14時	以降を作成	以降を作成	以降を作成
15時
…以下時間を明記

時間については、朝・昼間・夕方・夜など、一時間ごとではなくても大丈夫です。

ステップ6：ルールを作成する

マーダーミステリーのシナリオ制作編として、ルールを作成する工程があります。

マダミスには、参加者が公平にプレイできるようにルールを設定しておく必要があり、主なルールは以下の通りです。

【犯人編】マーダーミステリー(マダミス)の作り方

ここでは、犯人編におけるマーダーミステリー(マダミス)の作り方を紹介していきます。

犯人編は、シナリオ制作編で骨組みを決めているため、スムーズな作成が可能です。

ステップ1：犯行の証拠になる情報や証拠を加える

犯人編のステップ1の情報や証拠では、分けて整理しやすくするためまず犯行の証拠となる情報から作成しましょう。

情報と証拠には以下のような例が挙げられます。

以上の『つかみ』は重要なので、欠けがないように進めていきましょう。

ステップ2：犯人と犯行の証拠を結びつける

ステップ2の犯人と犯行の証拠の結びつけが、マーダーミステリーで核となる部分です。

まず、犯行動機および犯行までの導線を張ることが重要なので、明確さと一貫性を重点的に考えましょう。

「犯人のみぞ知る情報の自白」「犯人以外だと犯行に及べない事実の明記」が結びつけで必要な要素なので、是非参考にしてみてくださいね。

ステップ3：犯人役の個別ミッションを加える

犯人役の個別ミッションの付加性は、PvP(Player VS Player)要素を与える価値を生みます。

たとえば犯人の個別ミッションに、事件と関連性の薄い要素を織り交ぜることを例に挙げます。

すると、参加者の推理を錯乱させることができ、ギミック性の向上による盛り上がりを与え作品の質を高められます。

【デザイン編】マーダーミステリー(マダミス)の作り方

ここでは、マーダーミステリー(マダミス)のデザインの作り方を紹介していきます。

ステップ1：パッケージのデザインを制作する

マーダーミステリーのパッケージとは、まずキャラメル箱の販売パッケージ型が挙げられます。

^{出典：京都異世界ツアー}

1000部を予定するなら、印刷会社＋パッケージデザインの作成もしくは外注で依頼する形です。

1000部の費用相場は4～10万円（印刷会社）、もしくは10万円以上ほどの費用がかかってきます。（出典：SIORU Design＆Marketing）

またパッケージのイラストについては数千円から10万円など差があるため、コストを抑えたいならオンライン形式を避けるのも良いでしょう。

ステップ2：キャラクターのデザインを作成する

パッケージ制作が済んだ後は、キャラクターのデザイン作成に入ります。

キャラクターデザインを決める時点でシナリオ構想は完結段階にあるため、あとは予算に合わせて調整をしましょう。

遊ぶプレイヤーが、感情移入がちゃんとできるようなデザインを意識して作成することが重要ですよ。

ステップ3：ココフォリアのデザインを作成する

ココフォリアのデザインとは、マーダーミステリーをはじめボードゲームのキャラアバター・操作ができる盤面サポートツーです。

音楽を追加して盛り上げたり、作成したキャラを追加して管理できたり、マーダーミステリーをPDF以外で作成するなら必須です。

ココフォリアでできることは以下の通りです。

なお、ココフォリア公式にて無料で使えますが、機能のグレードが高いものなら月額課金300円が必要です。

【テストプレイ編】マーダーミステリー(マダミス)の作り方

ここでは、マーダーミステリー(マダミス)の作り方におけるテストプレイについて紹介していきます。

ステップ1：友人や知人に声をかけて実際にプレイしてもらう

テストプレイでは、友人や知人を誘って実際にプレイしてもらい、作品を体感してもらいます。

もし友人を集められないなら、SNSのX（旧Twitter）やインスタグラムで宣伝のうえフォロワーを集めておくと良いでしょう。

このテストプレイに誘うべき友人や知人は経験者であると尚良いですよ。

ステップ2：進行や内容に関する指摘を受けて修正する

進行や内容の指摘を修正するのは、検証において重要な段階です。

まず、マーダーミステリーとして成り立っているかを前提に検証していきましょう。

注視しておくのは、テストプレイヤーがマーダーミステリーを楽しんでいるか、詰まって進行に弊害がおよんでいないかの精査です。

大事な設定なのに見落としていた・頭を抱えてストップしている場面など、トライ・アンド・エラーによって修正する課題が見えてくるでしょう。

ステップ3：3回ほど誤字脱字などの校正を行う

ステップの最後として、3回ほど誤字脱字などの校正を行うことが重要です。

つかみとしての導入・あらすじから全体を通し、1回目はストーリーの矛盾がないかも含めチェックをしましょう。

2回目は、難解な表現になって一定の人にしかわからない表現を修正します。

3回目は、漢字の連続で読み疲れを起こさないようひらがなやカタカナに直す作業です。

校正中におこなうべき事は以下の通りです。

マーダーミステリー(マダミス)を作る際に参考になる資料

ここでは、マーダーミステリー(マダミス)を作る際に参考になる資料を紹介していきます。

HOW TO MAKE MURDER MYSTERY(マーダーミステリーの作り方)

HOW TO MAKE MURDER MYSTERYは、700名以上の販売実績をもつ作り方のバイブルです。

はじめがき・制作フローのほか、制作スキームを以下5つのSに分類しわかりやすさをウリとしています。

全16ページ・ダウンロード価格2,000にて購入ができるので、是非一度買って参考にしてみましょう。

マーダーミステリーをつくろう

マーダーミステリーをつくろうは、制作の過程を体系的に学びたい方へおすすめの指南書です。

PDF形式で総ページは28P、本編が26Pのボリュームでノウハウを習得できます（DL価格は1,500円）。

なお、作者は処女作のダウンロード数が2,500、有料シナリオを600部販売した実績があるのも評価点ですよ。

マーダーミステリー作成経験がない・作り方がわからない、といった悩みを抱えている人におすすめの一冊と言えるでしょう。

短編3人用マーダーミステリーを作るワークショップ

短編3人用マーダーミステリーを作るワークショップは、ボリューム大で学べる参考ガイドです。

第一章から第四章までの構成になっていて、とくに第三章は多角的な視点からの解説を得られます。

ほかには証拠品やエンディングの2通りの書き方など、短編3人用向けについてたっぷりと学ぶことができるでしょう。

販売価格も1,500円と高くないため、全体的な知識・テクニックを吸収したいならもってこいの資料と言えますよ。

君がマダミス作家になるために

「君がマダミス作家になるために」は、k.inabaさんが著書のまとめ資料です。

始める前にやるべきことから広告を出してリリースするまでのプロセスを学ぶことが出来るでしょう。

最速で仕上げる！マダミスの作り方！

「最速で仕上げる！マダミスの作り方！」は、約半年間の間に5作品を公開したユキハルによる資料です。

動画ファイル6本で約1時間20分の大ボリュームが収録されていますよ。

絶対に一晩で完成させる基本のマダミス制作講座

「絶対に一晩で完成させる基本のマダミス制作講座」は、そのタイトル名の通り10時間でマダミスが完成する講座になります。

収録内容は以下のとおりです。

パソコンよるネット環境やGoogleアカウントが必要なので、事前に用意しておきましょう。

マダミスの作り方と売り方

「マダミスの作り方と売り方」は、これからマダミスのシナリオを作りたいと考えている方、またはすでに作っている方、純粋に制作過程に興味がある方向けの資料です。

オフライン用ではなくオンライン用のシナリオ制作資料なので、その点だけ注意して購入するようにしましょう。

初心者のためのマーダーミステリーの作り方

「初心者のためのマーダーミステリーの作り方」は、マーダーミステリーの作り方の基本プロセスをまとめた１冊。

マーダーミステリーの構成要素、キャラクター設定、ユドナリウムのデータ作成方法から、テストプレイ時／販売時の注意点まで詳細に記載されています。

マーダーミステリー(マダミス)を作る際に大切なこと

ここでは、マーダーミステリー(マダミス)を作る際に大切なことを紹介していきます。

作品のコンセプトを明確にしてターゲットを決める

マーダーミステリーは、作品コンセプトの明確化とターゲット選定が重要です。

抽象的すぎる・空っぽすぎるなどで「結局、何を伝えたかったわけ？」という残念評価は絶対に避けなくてはいけません。

また、超大作のミステリー作品を見て、王道からヒントを得るのも良いでしょう。

たとえば金田一少年の事件簿だと、回が変わるたびに舞台とシナリオが変わり、1話完結型じゃないボリュームなので参考になります。

全て一人で作成してみる

マーダーミステリーの作成経験がない場合、熟練度が低いうちは全て一人で作ることが望まれます。

たとえば、学園＆恋愛要素が好きなあなた側と、歴史作品が好きな方が混ざると、世界観やキャラクターの性格に違いが生まれるからです。

またマーダーミステリーのプレイ時間は1時間前後が相場なので、連続推理小説の分量と比較すると一人でも作成することができるでしょう。

起承転結をつけてシナリオを作成する

起承転結をつけたシナリオ作成では、プロットのバランスを整え理路整然とした仕上げが必要になってきます。

起承転結の意識で構成して書き連ねると、読み直しながらの肉付け・修正でわかりやすく・ストーリーに緩急もつけられます。

一本道で推測ができる単純明快なシナリオにならないよう、ミスリードをあえて織り交ぜるのも忘れないようにしましょう。

キャラクターに愛着を持つ

マーダーミステリーを作る際は、自分の作品のキャラクターに愛着を持つことも重要です。

マーダーミステリーでは、登場するキャラクターの生い立ちや関係性・プロフィールが、推理を生む上で重要な要素になっています。

キャラクターに愛着を持つことで、キャラが言いそうな発言や殺人の動機などをより鮮明に考察して作ることができるでしょう。

マーダーミステリー(マダミス)を作る際の注意点

ここでは、マーダーミステリー(マダミス)を作る際の注意点を紹介していきます。

二人称ではなく一人称で書く

マーダーミステリーを作る際の注意点として、二人称ではなく一人称で書くことが重要です。

一人称でのキャラクター作成だと、僕（俺）・私といった、ブレにくい軸によって固定されます。

いっぽうで二人称だとあなた（君）の軸展開になりますが、補う部分を徹底しなくてはなりません。

そのため、二人称の場合設定が過多になってしまうので、GMを除くゲスト・プレイヤーが理解しやすいのは一人称と言えるでしょう。

犯人を特定するためのヒントは公平に共有する

犯人を特定するためのヒントは、フェアでなくてはなりません。

仮に3人プレイとして、特定の1人がカードを手にした瞬間犯人がわかってしまうと、公平性が破綻してしまうからです。

世界観を独特にしすぎないようにする

気をつけるべき注意点として、マーダーミステリーは独特すぎる世界観にしてはいけません。

集まるプレイヤーは、会場で初めて・オンラインで初めてなど一期一会なので、全員が溶け込みやすい世界観で以下のように配慮する必要があります。

ニッチなジャンルで偏りすぎてしまうと、「専門用語の理解から入らないといけないし、あらかじめ伝えていて欲しかった」となってしまい購入されなくなるので注意しましょう。

マーダーミステリー(マダミス)の作り方に関するQ&A

ここでは、マーダーミステリー(マダミス)の作り方に関するQ&Aを紹介していきます。

マーダーミステリーを作る際GM(ゲームマスター)のマニュアルは作りますか？

GMのマニュアルの必要性ですが、必ずしも作る必要はありません。

あらかじめ、作成段階で初めにGMを置く作品か、なしでもできるマーダーミステリーにするかを定めておくことが重要です。

そして友人知人がGMになるなら、ロールプレイをする過程でゲームの特性・やり方などを体系的に覚えていけるでしょう。

マーダーミステリーを作成後どこにリリースすればいいですか？

マーダーミステリーを作成したあとは、いざリリース（出品）の段階になります。

さまざまなリリース場所・プラットフォームがありますが、望ましいのは知名度のあるboothが良いでしょう。

boothでは、マーダーミステリーの専用カテゴリーが設けられており、登録は無料で行えるのでおすすめです。

初心者におすすめのマーダーミステリーはありますか？

初心者におすすめのシナリオは以下の通りです。

「ミステリーの王道といえる作品であること」「シナリオが複雑すぎずプレイしやすい作品であること」を意識して探してみるのもおすすめです。

初心者におすすめのマーダーミステリー10選｜マダミスの遊び方や選び方を解説の記事も参考にしてみましょう。

ココフォリアでマダミスの盤面の作り方はどうすればいいですか？

ココフォリアでマダミスの盤面の作り方は以下の通りです。

【まとめ】マーダーミステリー(マダミス)の作り方

この記事では、マーダーミステリー(マダミス)の作り方を詳細に解説してきました。

マーダーミステリーは販売のプラットフォームを決めておき、シナリオ制作・犯人の設定から順序を守っておこなうとスムーズです。

案をたくさん出す・エンディングからの作成で起承転結も大切に、デザイン・テストプレイまで順番で通すと難しくありません。

完全初心者でも校正方法を知る・万が一の際の資料も備えることで、オリジナルの作品を作ることができるので是非挑戦してみてくださいね。